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夢を壊してすみません。でも、間取りよりキッチンより、まず絶対に「お金(資金計画)」の話をさせてください。

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こんにちは。

ひとと木の赤木です。

新築のマイホーム計画、ワクワクしますよね!

Instagramでおしゃれな施工事例を眺めたり、理想のキッチンを想像したり、子供部屋はどうしようかと夫婦で話し合ったり。週末に住宅展示場へ足を運び、素敵なモデルハウスを見て夢を膨らませている方も多いのではないでしょうか。

そのお気持ち、痛いほどよく分かります。家づくりは人生で最も楽しいイベントの一つですから。

でも、ちょっと待ってください。

これからマイホームを建てようとしているすべての方に、嫌われるのを覚悟で、一番大切なことをお伝えします。

家づくりで最も重要なこと。それは、「おしゃれな間取り」でも「最新の設備」でもありません。

間違いなく、「資金計画」です。

「お金の話か…難しそうだし、面白くないな」と思われたかもしれません。 しかし、ここを後回しにして家づくりを進めることは、**「ブレーキの壊れた車でアクセルを全開にする」**のと同じくらい、非常に危険な行為なのです。

なぜ、ここまで口を酸っぱくして「資金計画が大事」と言うのか。その理由を具体的にお話しします。

理由1:人生で一番高い買い物で、絶対に失敗できないから

当たり前のことですが、家は数千万円という、人生で最も高額な買い物です。

スーパーで野菜の値段を気にするのとは訳が違います。一度契約書にハンコを押してローンを組んでしまえば、「やっぱりやめた」「少し安くして」は通用しません。

その支払いは、今後35年(最長50年など)という長期間にわたって続きます。あなたが歳を取り、家族構成が変わり、仕事の状況が変わっても、毎月決まった日に、決まった額が口座から引き落とされ続けるのです。

この覚悟を持たずに、「なんとかなるだろう」という感覚でスタートしてしまうと、取り返しのつかないことになりかねません。

理由2:「借りられる額」と「無理なく返せる額」は全く違うから

多くの人が陥る最大の罠がこれです。

住宅展示場に行くと、営業マンや提携の銀行担当者は、あなたの年収をもとに「〇〇万円まで借りられますよ!」と提示してくれます。その金額を見ると、「あ、こんなに借りられるんだ!じゃあ、あの憧れの設備も入れられるかも!」と夢が広がります。

しかし、銀行が提示する「借りられる額(借入可能額)」は、あくまで銀行が貸してくれる上限額であって、あなたが将来にわたって生活を切り詰めることなく「無理なく返せる額」とはイコールではありません。

「今の家賃と同じくらいの返済額なら大丈夫だろう」という考えも危険です。 持ち家になれば、毎年「固定資産税」がかかりますし、10年後、20年後のための「修繕積立金」も自分で用意しなければなりません。

「借りられるギリギリの額」でローンを組んでしまうと、こうした見落としがちな出費によって、入居後の生活がジリジリと苦しくなってしまうのです。

理由3:家は「ゴール」ではなく、幸せな生活を送るための「器」だから

念願のマイホームが完成した瞬間は、確かに最高潮に嬉しいでしょう。 しかし、そこが人生のゴールではありません。新しい家での生活がスタートしてからも、あなたの人生は続きます。

  • お子さんの教育費(大学進学など)
  • 車の買い替え
  • 家族旅行や趣味の時間
  • そして、夫婦の老後資金

これらのお金も、住宅ローンの返済と並行して準備していかなければなりません。

もし、資金計画が甘く、住宅ローンの返済だけで毎月の家計がカツカツになってしまったらどうなるでしょうか?

「素敵な家は建ったけれど、旅行は一切我慢。外食も控えて、子供の習い事も諦めさせる。毎日ローンの返済のためだけに働いている…」

これでは何のために家を建てたのか分かりませんよね。 家は、家族が幸せに暮らすための「器(うつわ)」であって、生活を苦しめる「足かせ」になってはいけないのです。

まとめ:資金計画は、未来の家族を守る「お守り」

厳しいことばかり書いてしまいましたが、私が伝えたいのは「家を買うのは怖いからやめましょう」ということではありません。

**「最初にしっかりとした資金計画さえ立てておけば、安心して家づくりを楽しめますよ」**ということです。

自分たちが将来にわたって無理なく返済できる総額(予算)を把握する。 その予算の中で、土地にいくら、建物にいくら使えるのかを割り出す。

この「枠」が明確になれば、あとはその中で思いっきり理想の間取りや設備を追求すれば良いのです。予算オーバーの不安に怯えることもありません。

しっかりとした資金計画は、決して夢を制限するものではなく、**あなたの理想の暮らしと、未来の家族の笑顔を守るための最強の「お守り」**になります。

どうか、モデルハウスに行く前に、まずはご夫婦で、あるいはファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家と一緒に、現実的な「お金の計画」を立てることから始めてみてください。

それが、後悔しない家づくりへの、確実な第一歩となります。